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□ 講師道錬成道場『雙志館』通信 -2020年5月19日-

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■ワンポイント・エッセイ
講師のリスクマネジメント(11) アイテムの増加 その4
占部 正尚

 受講生や研修担当者が「同じテーマや聞いたことのある内容
ばかりが続くと飽きてしまう」というリスクに対処するために
は、テーマや内容の“量”を増やすことが肝要です。
 もちろん講義の“質”も大切ですが、激動の時代を講師という
仕事で切り抜けていこうと思えば、まずは“量”を確保し「バラ
エティー豊かな講師」というイメージを確立してしまうことの方
が、リスクマネジメントの観点からは優先順位は高いでしょう。
 では、どのように考えたらテーマや内容を増やせるでしょうか。
最も取り組みやすいのは、自分の専門分野の周辺、すなわち類似
テーマへ広げていくことであり、リスクも低くて済みます。
 典型的なものとして、マナーからコミュニケーションへ、経営
戦略からマーケティングへ、といったように現在の講義内容の延
長線上・同心円上にあるものが挙げられます。
 しかし、着手時点でのリスクが低いということは、すぐに飽き
られるという実施時点でのリスクが高いとも言えます。
 そこで、長期的な視点を持って、まったく違うテーマへ進出す
ることをお勧めします。「どうして、そんな違うことをやってい
るんですか?」とお客様が驚かれるくらいが、ちょうど良いでし
ょう。
 ただし、いろいろ出来るということは、1つ1つの内容が薄い
というイメージを与えてしまうリスクがありますので、次回はリ
スク回避のコツを解説します。