━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

□ 講師道錬成道場『雙志館』通信 -2020年5月12日-

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ワンポイント・エッセイ
講師のリスクマネジメント(10) アイテムの増加 その3
占部 正尚

 世の中は出口の見えないコロナ禍で混乱していますが、アフター
コロナを見据えて、しっかりと戦略を考えている企業・団体が増え
ているように見えます。
 講師業界も例外ではなく、オンラインによるセミナー・研修をど
のように開催していくかが議論の的になっています。
 そのような流れにおいて、誤解を恐れずに言うならば、会場に実
際に足を運んで行う集合研修は「質」で勝負、オンライン研修は
「量」で勝負になっていくでしょう。
 集合研修の場合、選ばれ続ける講師の中には、自身のテーマ(持
ちネタ)が1つで、同じような話を毎回豊かな表現力で語り続ける
というケースがあり得ます。
 このような講師は、受講生と絶妙なやり取りをしながら満足度を
高める技量も身に付いていることが多く、まさに講師力の「質」の
高さをうかがい知ることができるパターンです。
 しかし、オンライン研修では講師が醸し出す雰囲気や場の空気感
などが伝わりにくく、その部分を狙って満足度を高めることが難し
くなります。
 そうなってくると、受講生や主催者が講師に対して「次はどんな
新しい話が聞けるのだろう」という欲求を抱いてくることが予想さ
れます。
 すなわち、講師がどれだけのラインナップを揃え、受講生たちに
飽きられることなく多くの話題(テーマ)を提供し続けられるか、
といいう「量」で勝負することが求められる時代がやってきたので
す。