■ワンポイント・エッセイ
   研修講師としての話し方(4)視線配り  大嶋 利佳

 視線配りは、その場にいる受講生全体に向けて原則をもって行う
とよい、と前回述べました。それに加えて、視線移動のタイミング
も意識しておきましょう。聞き手を見ると言っても、きょろきょろ
とせわしなく目を動かしていては落ち着きのなさ、自信のなさを感
じさせてしまいます。
 視線移動にも原則があります。「ワンセンテンス、ワンパーソン」
です。ひとつの文章を言っている間はひとりの聞き手、人数が多け
ばひとつの方向にいる人たちに目を向けます。そして文が改まるタ
ミングで、別の方向に視線を移します。
 例をあげると「今日は○○についてお話します」と言っている間は
ひとつの方向に目を向け、「○○とは~」と、次の文を始めるタイ
ングで視線を移すわけです。こうすれば、言葉が聞き取りやすく、
た目にも落ち着きや説得力が備わります。
 さらに、この原則を守るように取り組んでみると、話し方の改善ポ
イントも見つかります。ワンセンテンスを長く続けて話す癖がある
は、視線移動のタイミングをつかめません。
 「今日は、○○についてお話しようと思っているのですが、○○と
は~」とつなげてしまうと、続いている間は視線を移せないことに
ります。
 センテンスをつなげると、聞き手はどこで話の区切りがつくのか分
からず、だらだらした話し方だと感じます。視線配りの原則には、
のような話し方の癖を改善する効果もあるのです。