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□ 講師道錬成道場『雙志館』通信 -2018年2月22日-

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■ワンポイント・エッセイ
「敬語・言葉遣いワンポイントレッスン」(5)
                    謙譲語指導の注意点   大嶋利佳

 前回、「借りるの謙譲語は拝借である」と指導したら、学生か
ら「図書館で本を拝借しました」と言われてしまった、というエ
ピソードをお伝えしました。これは私にとって「おおざっぱな指
導ではだめだ。敬語の使い分けくらい常識で分かるはずと思い込
んではいけない」と反省する、大きなきっかけになりました。
 「拝借」「拝見」「拝聴」など「拝」がつく謙譲語は、いずれ
も「敬うべき相手に関するものごとだけに用いる」ものです。
「先生から本を拝借した」ならいいですが、図書館は人ではあり
ません。
「自宅でテレビを拝見した」とも「ラジオでニュースを拝聴した」
とも言いません。「先生が描かれた作品を拝見した」「先生のお話
を拝聴した」のように、用いるときには必ず、相手があります。
 ここまで含めて説明しないと、敬語を指導したことにはなりませ
ん。次回も引き続き、このような必ず敬うべき相手を要する謙譲語
と、そうでないものについて述べます。