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□ 講師道錬成道場『雙志館』通信 -2018年2月8日-

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■ワンポイント・エッセイ
「敬語・
言葉遣いワンポイントレッスン」(4)
              謙譲語について  大嶋利佳

 敬語を指導していて、理解されにくいと感じるものが謙譲語です。
「謙譲の美徳」という言葉がほとんど死語となっている現代では、
譲語と言われても、なんのことだか分からないでしょう。
 謙譲語は一般に、「へりくだる表現」「自分を低めて相対的に相手
を高める表現」と説明されますが、これもなかなか分かってもらえま
せん。
 「へりくだるって、自虐的になることですか?」と、新人研修の受
講者から真面目に質問されたことがあります。「こちらの方が劣って
いる、と相手に思わせたいときに使う言葉」と解釈していた受講生も
いました。
 経営者の方から「取引先もお客も対等な関係なのに、なんでへりく
だらないといけないんですか?まあ、自分も銀行に資金繰りの相談に
行くときはへりくだるけど・・・。」と言われたこともあります。
 こうした誤解を避けるため、私は「自分(または自社、家族など自
分が所属する集団)について述べるときに用いる敬語を謙譲語と呼ぶ」
と、説明するようにしています。敬意という心の持ちようについて述
べるのは避け、文法用法の説明に徹することで理解がスムーズになり
ます。
 特に、動詞を敬語変化させるときには、主語、動作の主体が使い分
けの大きなポイントになります。まずは「誰がするのか」「誰に関わる
ものごとについて述べるのか」にしっかり意識を向けさせることが大
切です。