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□ 講師道錬成道場『雙志館』通信 -2017年11月27日-

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■ワンポイント・エッセイ
   コメントを鍛える(その3)   占部 正尚

 選ばれ続ける講師になるためには、受講生からの質問や演習の
アウトプットに即答できることが大切です。そのスキルを高める
には、的確に情報をまとめるトレーニングが欠かせません。
 トレーニングをする上で大前提となるのは、「良い点と改善点」
を見極めるということです。
 なぜなら、即答する際に例えば「良い点は、問題点を明確にした
ことです。改善点は、具体例をもう少し挙げることです。」と、相
手の長所・短所を対比させながら話すことで説得が増すからです。
 さて、「良い・悪い」を対比させるには、どのような場面でも
“判断基準”が必要です。これが自分の中にどれだけしっかりと持
てるかどうかで、説得のある即答の成否が分かれます。
 最も基本的な“判断基準”は、「テーマに沿っているかどうか」
です。簡単な例ですが、マナーの必要性が話題になっているのに、
お辞儀の仕方について話し始めた受講生がいたらどうしますか?
 「印象の良いお辞儀は、お客様にも喜ばれるだろうから、いい
かな」と見逃すようでは、講師として失格です。
 「マナーの必要性という“目的”について話しているのに、お辞
儀という“手段”を持ち出すのは議論の妨げになる」と理由を加え
ながら指導できる講師は、必ず信頼が高まります。