■ワンポイント・エッセイ
          言葉づかいを正す(その1) 占部 正尚

 講師が自身の言葉づかいに気をつけることは当然のことですが、
もし受講生が好ましくない話し方をした際には、その言葉がなぜ
相応しくないかという理由を明確にして指導すべきです。それが
できるか否かが、選ばれ続ける講師になるための分岐点とも言え
ます。
 最近気になるのが「~させていただく」の乱用です。ある人気
若手俳優が歌手としてデビューする際、ステージ上で「デビュー
させていただきました!」と叫ぶシーンを見て違和感を覚えまし
た。
 あるいは、政府高官が記者会見で「テロに巻き込まれた被害者
遺族に対し、お悔やみを申し上げさせていただきました」とコメ
ントするのを聞いて愕然としました。
 このような例は枚挙にいとまがありません。上記のような有名
人ではなくとも、「(品物を)お贈りさせていただきます」とい
った誤用は、今や日常茶飯といえるほど見かけます。
 どんな言葉にでも「~させていただく」を付けると敬語になる
と勘違いをして、ていねいに話しているような錯覚に陥っている
人が目立つのです。
 皆さんは、今回提示した事例について、なぜ好ましくないかを
説明できますか?